〜第三章〜 ネットビジネスの学びと失敗
その日は朝早く起きて、スウェットをベッドに投げ捨てながらクローゼットの中を漁り、今日のお洒落を考える。
パンのチーンという音がキッチンから音が響きながらも、朝のシャワーを浴びに部屋を出る。
8時の携帯アラームが鳴り、うるさいと小声で呟きながら、眠い目をこすりながら。
シャワーを浴びて、朝のパンを早食い競争のようにコーヒーは一気飲みして。 そして家を出る。
経営の本を忘れて取りに戻る頃には8時半を指した時計に青ざめ、走って駅へと向かった。
9時15分くらいには名古屋駅に着き、新幹線で静岡を目指した。 今日はTwitterで知り合った相手に会うのだった。
静岡駅に着いた頃にはお昼前でサラリーマンの人が右往左往しており、近くの旅館を予約したか確認を怠っていた。
ちょうどそんな頃だった。
『久しぶり!!』
え??と思いながら携帯を見ていた自分は顔を上げる。前に立っていた男が、話そうとした次の瞬間。自分の目の前は真っ暗になった。
そう。飛びかかってきたのだ。 150センチの低身長で華奢な女の子が自分の目を手で覆って
『だーれだ!』
可愛いその声は自分はドキドキしながら答えた。
『E(女の子の名前)か?』
名前は今更だが伏せておくので、申し訳ないがそこは無視して欲しい。知って欲しいのは内容。ストーリー。なのでな。
久しぶりの再会だった。 当時から実に8年ぶりになる中学まで同じに過ごした。彼女は相変わらず身長もあまり伸びておらず、髪は長くといった感じだ。
その日会う予定だったネット女の子はどうしようか迷って連絡を送った。 そしたら驚愕した
『目の前にいるじゃない。』
一瞬何を言ってるのか理解できなかった。まったく名前も違う。ツイート内容もゲームの事の報告しかしてなかった。そんなレベルなのにツイートの書き方だけで気づいたらしい。
それから一緒に中学の思い出やら、今している事。目指している事。 夢がない事など。
一泊2日をかけて静岡で語り合い、時間を過ごしているうちに、 お互いに黙ってしまった。
何分時間が流れたのだろう。高い場所にある公園でキコキコと音を出すブランコに乗りながら。時間を遮るように、自分は言葉を放った。
『コーラ買ってくる』
と言いながら自販機で買おうとした。
『待って』
『ごめん。何飲みたかった?』
手を必死に握りしめる彼女が急にお腹に顔を沈めた。 自分は訳がわからず、とりあえず頭をゆっくり撫でた。
ーーーーーあれは中学の卒業式の時の話 彼女と同じ学校で、勉強を教えあったり、部活では吹奏楽のことでどうしたら楽器が上手くなるか? 同じ帰り道を帰り、休みは公園でポケモンのカードや、ゲームをし。友人として楽しんでいた。 ある日彼女は同じクラスの男子と言い争いになっていた。 男たちは脱げよ。とかいわゆるいじめだ。
淫らな行為を強要
呆然とクラスは見ているだけで口を挟まない。なぜならその男たちは不良だったから。怖くて言えなかった。自分は放送委員会で昼の放送を終わらせてクラスに戻った時に気づき、自分にスイッチが入った。
『何やってんだゴラっ! 俺のEをいじめてんじゃねーよ! 俺に文句あるなら勉強か、陸上で勝ってからいうてみー? 俺が負けたら好きにしろ!』
『ふー! かっけー!調子こいたインキャは俺がぶっ潰してやろうじゃんか!』
啖呵切った自分は少し後悔をしながら、体の震えを抑制していた。 むちゃくちゃだ。今までクラスでは陰に隠れて物静かに過ごしてきた自分。勉強が好きで特に数学は常に授業を置いてきぼりにするほど先を見て勉強していたけど、結果いつも中間層にいた自分。 陸上なんて誰よりも遅かったのに、こんな訳の分からない啖呵をきった。
『期限は1ヶ月後。 二学期期末学力テストの総合科目の合計点数 1500mのタイムを学力テストが終わったホームルーム後に陸上部の監督の元、タイムを測る。 次の日に鉄棒にぶら下がって、1番耐えた方が勝ち
2点先取で相手の言うことを聞く』
こう決まった。 勉強は毎日していたので、その日から体力に力をつけるために、常に毎朝走り込みをした。
当日。学力テストは順調で、ホームルーム後体操服に着替え、グラウンドに向かう自分。既に彼はスタンバイしており、同学年がその試合を見守ったのだった。
『お前が毎日何を考えてるか、インキャには俺は負けない』
『…』
『まぁ、負けを認めるのも今のうちにしておけ。女はもらうがな!』 クラスのみんなは彼にエールを送り、陸上部の顧問がピストルを上に向ける。
『勝った方は、陸上部で高校の推薦書に載せてやる。いちについてぇーーー!よぉーーーい!』
ぱぁぁあん!! グラウンドに鳴り響くピストルの音。 冷えた風が吹くグラウンドは、砂を巻き上げ、音同時に2人は地面を蹴り飛ばす。一位におどりでたのは無論彼だった。彼はどんどんスピードを上げる。 帰宅部と豪語する彼は漲るパワーでどんどん距離を離していく。自分は始めスピードは緩やかに保ち、温存しながら走る。100メートルくらい距離をあけた頃、まくしたてるように彼のスピードは落ちてきたように思えた。
そうではなかった。 そう。自分がスピードを上げた残り、400メートル。。。
ーーーーーーーふとそんなことを思い出しながら、彼女を撫でていた自分の手を下ろして、彼女をベンチに再度座らせて
『メロンソーダ買ってくるね』
あの時勝った後、友人として守っただけだ。 「好きだ」 と本音を言えずにいたからだ。
だからこそこんな風に久しぶりに会えたのに、恥をかいた気分を抑えながら彼女への想いに素直になれなかった。
それから数日連絡をしているうちに、 動物園に行った時の観覧車の中で、12月入ったばかりの頃、 『やり直そう。俺はEの事で頭がいっぱいなんだ。だから、願いが叶うなら付き合いたい。』
『うん。待ってた。』 泣きながらそう答える彼女はずっと顔をくしゃくしゃにしながら腕を絡めとり、顔をうずめた。。
この幸せを失敗に転じるようにすることを今の僕は気づかない。。
ーーーー次回、就職と浮気
お楽しみに〜😬
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